☆ ☆ 採算目標をとらえる ☆ ☆  
会社の採算はどれくらいの売上があれば、とれるのでしょうか?
通常、利益は売上-費用ですから、売上げと費用が同じになる利益「0」ポイント(点)を「損益分岐点」と
いいます。つまり「損益トントン」のポイント(点)ということです。
0ポイントを見つけることにより、売上げがそのポイントより上回れば「益」、下回れば「損」と
採算の目標を捉えることができるのです。
☆ ☆ 売上げがなくても費用は発生する。 → 固定費  ☆ ☆
事務所の家賃や、月給制従業員の給料、(固定給部分や通勤費等、借入金の利息等はたとえ売上げがなくても発生する費用です。
これを固定費といいます。
逆に工場の創業度により増減する残業代、運送費、売上げの増減に伴いする費用のことを
「変動費」 といいます。
この2つの方法を分類する方法はいくつかありますが、会計科目別に分ける方法が、
一番理解しやすいでしょう。ただし、この方法は分類する人の主観によって、大きく変動する欠点もある為
あくまでも目安として使用するものと考えてください。
    修繕費
  * 固定費の科目例 *    
     
< 製造原価報告書 > < 損益計算書 >  
労務費 間接賃金 販売 販売員固定給  
旅費交通費  
広告宣伝費  
経費  
一般管理費 役員報酬  
水道光熱費の基本料 従業員給料  
通信費の基本料 事務消耗  
租税公課  
交通 旅費交通費  
旅費交通費 水道光熱費  
賃借   
減価償却  
試験研究費 租税公課  
接待交際費  
  減価償却  
   
  営業外 支払利息  
  費 用 そ の 他  
 
  * 変動の科目 *  
< 製造原価報告書 >  < 損益計算書 >  
原材料 原材料 販売 販売員の歩合  
労務費 直接賃金 発送、運賃等  
  (生産にスライドして支払われる給料)    
外注加工費 販売手数料  
電力、ガス(基本以外のもの)    
生産にともない使用する水道料 その他  
発送、運賃等    
*固定費に属していても生産に伴い変動するものもあり、いちがいに決めてしまえないのが、難点です。
  <損益岐点図表    
 
 
   
   
  利益  
   
     
  変動  
      総費用
     
      固定  
     
  売上高 OR 操業度  
         
< 算出 >      
総費用 = 固定 + 変動
売上 - 総費用 = 利益
     
売上 - ( 固定 + 変動 ) = 利益
利益 = 売上 - 固定 - 変動 
     
    = 変 動 費 率  
     
     
( 売 ) = 固 ÷ ( 1 - 変 )
         
(例 当期売上 100万 とした場合  
  総費用合計 90万円 変動=50万/100万=0.5  
  変動 50万円 損益分岐点=40万/(1-0.5)=80万
  固定 40万円 となり、売上80万円で、損益トントン
  当期利益 10万円 それ以下では損失、以上で利益を上げることとなります。
   
  <!>この会社では売上がなくても40万の経費が必要  
  って 売上のつど、「売上×変動比率(0.5)」によって、固定費を回収していることになります。
  この関係限界利益といいます。  
  売上が上がれば売上原価などの変動費は必ずでてくる。つまりこれ以上の利益がでようのない限界
☆ではその損益分岐点をどのように利用すればいいのでしょうか?
会社の売上は月々増加していますか?前年と比べて増加していますか?
このような不況下の下で、おそらく「YES」と回答される企業割合は少数だと思われます。
では現在のような売上の増加が簡単に見込めなくなった社会情勢において、
まず行うべきことは何なのでしょうか?
損益分岐点の目標値を上下させることにより、売上増加を見込めなくても、利益を生み出す方法があります!
損益分岐点が現在の位置より下がれば
→つまり、固定費、変動費を下げれば少ない売上でも利益を生み出すことができるのです!
経費削減はどのようにすればいいのでしょうか?  
<固定費の削減>
1.経費項目を個別にチェックし、無駄を省く。
2.管理部門を整理統合し、余剰人員で、生産OR販売部門を強化する
3.事務部門に機械を導入し、作業の効率化を計る→残業代の削減、人件費の削減
4.経理部門、総務部門のアウトソーシング(外注)を計り、人件費の削減
5.年功序列制度、固定給制度を見直し、能力給等の賃金管理を再設計する。
6.求人などは職安に紹介を依頼し、広告費を削減
7.現在の宣伝広告費が充分な売上効果を果たしているのか再検討する。
8.遊休資産、能率の悪い資産を再検討し、整理する
<変動費の削減>
1.製造方法、工程の見直し
2.採算性の見直しによるアウトソーシング
3.工数の能率化→もっと能率のあがる作業に変更できないか
4.仕損費、過剰在庫による商品の劣化など、無駄を徹底的に見直す
5.屑、廃品の再利用等、廃棄物処理料の削減等、新しい手段はないか?
6.運搬、流通機構のアウトソーシング化、流通経費を削減する方法はないか?
< 算 >      
  限界利益  
 
 
   = 売 - 変   
     
  利益 = 売高 × ( 1 - 変動 )  
☆ではその限界利益をどのように利用すればいいのでしょうか?
製品別に限界利益率を把握することで、限界利益率の高い製品の生産に全力をそそぐことができる
利益率の高い製品もしくは商品に絞り込むことで無駄を抑え、販売ルートの選別等に利用することができる。
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